ルーディメンツ〜パラディドル! 初心者のための練習方法

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ルーディメンツ パラディドル編

ルーディメンツは、メロディ楽器のスケール練習のような要素を持っていて、ドラムを習得していくうえでとても役立つテクニックが盛り込まれた奏法です。人が会話をするために単語や言葉を並べてコミュニケーションをとるように、ルーディメンツというドラムの代表的な単語を覚えることで、ドラムの表現力が格段にアップします。マーチングバンドの演奏曲などは、このルーディメンツという単語を繋ぎ合わせたり並び替えたりすることで1つの曲として構成されていますが、そのルーディメンツの数はスタンダードなもので26種類あり、応用編-1のシングルストロークやダブルストローク(別名ロングロール)もその中のテクニックの1つです。もちろんドラムセットにおいて様々な使い方ができます。では、代表的なルーディメンツを幾つか紹介していきます。

パラディドル

音源1
音源2
音源3
音源4
※左右の音の動きの移り変わりをハッキリ表現させるために左右の音色を変えてあります。

この1から4のパターンが、「パラディドルの原型(手順)」です。
この手順に「アクセント」をつけることで「パラディドルの完成形」となります。アクセントをつけたパラディドルを習得することによって 、スティックコントロールの基本となる「ダウンストローク」「タップストローク」「アップストローク」という音の強弱を自然なモーションでストロークする奏法を学ぶことができます。このストロークを身につけない限り、スタンダード26ルーディメンツを極める事は困難と言われるほど重要なフォームでもあり、ドラムセットにおいても役立つストロークが詰まっているので、マスターしておきたいテクニックです。

D=ダウンストローク T=タップストローク U=アップストローク








D=ダウンストローク T=タップストローク U=アップストローク

ダブルパラディドル

ダブルパラディドルは音符が6個で1つのフレーズとなる為、3拍子や6拍子、4拍子で扱う場合は6連符として演奏されることが多くあります。ダブルパラディドルはその使い方次第で様々な場面で応用できる便利な奏法ですが、ダブルパラディドルを使ったアフリカンリズム(6/8拍子)などは、その代表的なリズムではないでしょうか。



【アフリカンリズムへの応用】 右手のアクセントはライドシンバルのカップ部分、左手はスネアやクローズリムショット&タムタムで変化をつけています。(両手の動きはダブルパラディドルの手順で表現しています)



豆知識 ここでお気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、パラディドルの「パラ」はシングルストロークの左右を意味し、「ディドル」はダブルストロークであることに気がつくと思います。よってダブルパラディドルの「ダブル」はシングルストロークをオルタネート(左右交互に)2回繰り返して後ろにブルストロークを1つ加えたものがダブルパラディドルというわけです。 はじめに「パラ」が3回続く、トリプルパラディドルというテクニックも存在します。

パラディドルは、ステックコントロールに必要な要素が詰まったテクニックです。一見複雑そうにみえるパターンですが、左右同じフレーズ「RLRR」「LRLL」などを繰り返し練習できる利点は基礎練習だけにとどまることなく、ウォームアップやドラムセットを使ったフレーズ作りに活かすこともできます。このパラディドルという奏法をリフやバッキングに活かした楽曲も数多く存在し、ギターリストやキーボードリストにも使われた奏法であることも覚えておきましょう。

では、パラディドルをドラムセットで応用した演奏を幾つか聴いてみましょう。